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月姫 プレイ感想 7 [ゲーム]

冷静を取り戻したうえで、彼は心のままに行動を始める。
けれど、その向かった矛先は決して安全な場所とはいえない・・。
その身を危険に冒す・・。
そう・・
狂気と殺意
恐怖と危機感
劣情と欲望・・
理性と本能・・
歓喜と絶望・・
多くの感情が入り乱れ、何もかもが矛盾していく中・・
なんとも色香の強い・・
ようやく、ギャルゲーというゲームをプレイしているということを実感させられるような・・(笑)
ただそれは、一般的なギャルゲーとは違い決して甘やかな雰囲気ではなく・・
人間、色んな欲望を持って生きています。
けれど、その欲望をどうするかが大事であり、何を優先するべきかさえ間違えなければいい。
例えば、妻子持ちの旦那さんを、友達の彼氏を好きになったとしても、その気持ち自体は本人の自由。
命を奪ってやりたい程の憎しみを抱くのも本人の自由・・・
けれど大事なのは、それを実行してしまった時、何を得て何を失うのか・・
ストレス発散のためだとか、お金がないからとか、そんな理由で犯罪を犯す人達が目立つますが・・
そお、衝動のままに動く前に、ちゃんと理性を走らせられるかどうかで、人が人でいられるのではないでしょうか・・
何を思い、何を感じるか・・
そして、そんな自分を引き戻してくれるのが大事な存在・・
そう、そういう人がいるかいないかで人は罪を犯さないでいれれるかどうか・・
何だろうと思います。
そして、そんな理性は、人間が持つ特権。
勿論他の生き物にだって、感情がないわけではありませんが・・
野生の動物は、もっと、本能に近い。
自分達が少しでも長く生きていくためには不必要な戦いはさけ、必要なものを守るためだけに牙をむく・・
必要以上に相手を傷つけようなんて行為は、人間しかしない行いなんだろうと思います。
だからこそ、人間ってややこしい・・
好きな相手を傷つけたくなんてなかった・・
生存本能のためだけに人は生きていない、だからすれ違いも起きる・・。
そして、後悔・・
なんて思いも・・
人って本当不器用で、大事な物を失ってから初めて気がつくことが多い。
あの時、ああしていればよかったとか、こうしていればよかったとか・・
けれど、もう、その時間は取り戻せない。
感情論だけで動いた後って、結局はそういうこと・・
失いたくないものを失って、空しさだけを残してしまうといいますか・・
だから、自分本位で犯罪を犯す人や、ちょっとした気分や出来事で暴力振るう人は本当に愚かだな・・
なんて、最近のニュースを見て思います。
罰を受けたいならば他人を巻き込まず己一人で処理すればいいのに・・。
結局は、心から罪を償おうと思えない人間は、自分で自分を罰するのではなく、他人に罰して貰おうという甘ったれの人間の行動なんだろうな・・・
なんて思いますが・・。
そもそも、自分のしたことに心から反省出来ない人間に罪なんて償えるわけもなけもないのに・・
なんて思わされます。
けれど、彼という人物は、それらを忘れたり、簡単に償いが出来るとは思わない人間。
決して、自分の罪をなかったものにしたいわけではない・・
けれど、どうすればいいかわからない・・
当たり前で平和な日常に戻らされてしまった彼にはこの選択肢かできなかったのだ・・
そこで知る、彼女という存在・・
何故彼女は本能に身をまかせずにいられたのか・・
何故、本能に身をまかせることに怯えていたのか・・
そして・・
寒波機な存在こそ、ほころびが出れば容易く崩れ落ちていくものだということ・・
それは、完全ではない・・
というか、結局は完璧な物なんて存在しない。
大きなものを手に入れれば、それだけ大きな代償がくるのが自然の卒理のように思いますし・・。
そして語られる、彼女の出生の誕生・・
それは、彼が彼女との関わり合いの中で感じた、思い・・
無邪気な子供のような笑顔・・
どこか突出した考え方、価値観・・。
時折見せる切なげな表所
その理由がここにあって・・
だから、彼が彼女に向ける言葉は・・
本当に、この作者の主人公の立ち位置って、凄くいい意味で、どの作品でも低位置があるといいますか・・
彼の発するこの言葉は、凄く聞き覚えがある。
ヒロインが苦しんで、その苦しみを必死に理解しようと、主人公なりに寄り添おうとする姿。
決して、相手の価値観を理解しているわけでもなく、ただ彼女だから・・と・・
そう、思い続けるまっすぐさが眩しい・・。
そう、この二人の出会いは、無くて良かったものじゃない。
良くも悪くも互いに影響を与えて、今までにない何かを得られてしまった・・
今まで感じたことのない思い、感情、環境・・
人の思いって移ろいゆくもの・・
憎しみが愛情に・・
愛情が憎しみ変わる時だってある・・
それが、人が人を思うってことで・・
本当に、惹かれるとか、恋焦がれるとか、そんな言葉で表現するには、この二人の関係では生ぬるいのかもしれない。
心は煮えたぎるように熱く、頭は冷静で・・
それは、スポーツでもなんにでも人が生きち得る中、色んな場面で出てくるものであり必要なもの。
きっと、秘めた情熱は大事だけれど、それを生かすには勢いだけじゃ駄目。
好きだから何をしてもいいというわけでもないし、それでは失敗してしまう。
そういうのを、心のどこかで気付いているからこそ芽生えてくるものではないのでしょうか・・。
そうして、物語は予想していた通りの出来事と、それを上回る予想が二転三転としていきます。
それは、プレイヤーだけでなく、主人公自身にも感じることで・・。
同時にそれは、複雑に絡み合いつつも確かに存在する家族の想い・・
まだ、彼にはそれを受け止めるだけの余裕なんてそうそうないのですが・・
それがなんだか切ないです。

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