SSブログ

アラタカンガタリ リマスター 14巻 [漫画]

アラタカンガタリ リマスター 14巻
DSCN0947.JPG
この漫画を読んでいて泣けるのは、ただ単純にキャラの死を描いているのではなく、その死の描き方が凄くリアルだから泣けてくるんです。
例えば虐め、親に見捨てられた子供、人種差別・・
主人公革の前に立ちはだかる敵には、それそうおうの過去があり、それを知らされると無条件に憎み切れなくなるんです。
日本は平和です。
平和だけれど、くだらない理由による暴力や殺人が増えつつある。
何も考えずに行動して、後悔出来ないことを平気でする人が少なくとも存在する・・
昔にだって、酷い犯罪はあった・・
数は少なかった・・
けれど、その中には確かな理由があった・・
勿論理由があれば暴力や殺人、犯罪が許されるわけではないし、罪は罪だけれど・・
でも、最近の犯罪とは命の重みが変化してきたかな・・
なんて思う・・。
子供は親を親とも思わない
欲しい物を好きな時に購入して貰うのが当たり前のように思っていたり・・
本当、サラリーマン世代の人がいう、欲しいから買ってもらうんじゃなく、ゲームが欲しけりゃ自分で稼いでから買え・・・
の一言に、もの凄く同感させられたりもして・・(笑)
そんな、些細なことから、大きなことにまで深く共感できるんです。
人は戦い続ける生き物。
それは違はないけれど、子供や家族を顧みず捨ててきた人間がいう戦争と、私達のいう戦争は違う。
人は、競争して、学んで成長する
それを与える機会を無くさせる親は、まさに愚か者としかいいようもないのですが・・
この作品では逆に、親が子供に鑑賞しなさすぎることが問題であり・・
子供が親を怨む・・
母を見捨て子を見捨て・・
自身の世の中への恨みを選び、血生臭い生き方に身を転じた父親を・・
そう、人種差別・・
肌の色が違うというだけで、学校にいかせるお金もなく、そのための職につくことさえ3許されない・・・
酷い場所ではそんな、お給料が安い高い以前の土地が確かにあって・・。
人間綺麗ごとは大事だけれど、それだけじゃ生きていけない・・・
そういう世界があって・・・
戦いを選ばなければただ死を待つだけだったり・・
そんな過去を背負っている・・
そんな過去を背負っているから、何時しか人の心を忘れて鬼になってしまった哀れな父親・・・
そして、そんな父親を最後まで追い続け、父と呼び続ける息子・・
今まで認めて貰えなかった、けれど、最後の瞬間、父は子供を認め子供は父を超えて・・
そんなシーンが非常に涙ぐましかったです。
そして、革の友情関係も・・
けして憎みあっていたわけじゃない。
最初は友達だったけれど、その絆に小さな溝ができ、取り返しのない自己により、もう後戻りできない関係になっしまった。
相手が憎いし、昔のような友達にはなれない・・。
けれど、死んでいいなんて思っているわけじゃない・・。
まだ、二人はちゃんと向き合い、同じ土俵で戦いあっていない。
だからこそ、他の誰かに任されるなんてこと許されるはずもなければ、戦うことから逃げることも出来ない・・。
そんな二人の関係は、友達や家族とは違った、心の繋がり・・・
みたいなものが見えてくるのがいいな・・
なんて思わされつつ・・
家族の心の在り方って、本当、表面上ではわからない。
はたから見れば普通の家族に見えるけれど、小さくも長く深い溝ができてしまった家族に・・
はたから見ても、仲たがいをしている親子・・
けれどそれは、親も子も互いのことが嫌いではなく、好いているからこそのすれ違い・・。
親が子に対しての過度なまでの厳しさは、子供への期待・・
子が親に反発するのは、自分をちゃんと見て欲しい、向き合って欲しいという思いによるすれ違いだったり・・・
死を迎えて別れる間際にならなければ、本音をいいあえない不器用な関係がなんともいえず・・
又、子供が苦しんでいるの見ても、どう接していいかわからず遠目から見て見ぬふりをするしか出来なかった父親の姿・・
そんな過去があるからこそ、同じような間違いはおかしたくない。
息子のために、命がけで化け物と化してしまった人間達にも必死に立ち向かっては、自分が必ず守ってやるといってみせる父親が本当に頼もしく・・
又、革とアラタの秘密・・
親ならば我が子かどうかなんて気づけてしまうもの。
けれど、共に過ごした時間を考えれば・・
親子関係に血筋なんて関係ない・・。
と、私も凄く思うわけで・・
ほんの、ちょっとした勇気や言動で変わっていたかもしれない親子関係・・
そんな、今のそれぞれ描かれていて・・
本当に、他人事には決して見えないのが、この作品の魅力だな・・・
こういうのは、本当に経験がなければ描けないものであって・・
アラタの住まう場所、革の住まう場所と共に多くの命が奪われ、当たり前の日常が奪われ・・
そして、その責任が一人の少女の方にのっているのだとしたら・・
多くの命を守る、背負うってのは生半可な覚悟では出来ないわけで・・
そんな立場にたたされた革の決断は・・
という感じにて、14巻の感想終わり~~
本当に、遠慮なく残酷なシーン、過酷なシーン等描いてくれるからこそ、奥行きのある作品になるんだな・・
と、今回は本当に面白い展開で良かったです♪
次巻も楽しみにしております♪

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:コミック