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猫が僕に教えてくれたこと 1~5巻 [漫画]

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この作品は、家庭の事情で人付き合いが余り上手じゃない不器な少年が、色んな人とのふれあいで成長していく。
始まりは雨の日、一匹の白猫との出会い。
何気なく餌をあげたことで、今まで心の中の空洞が少しづつ埋まっていくような・・・
両親の再婚、父親に人付き合いは等価交換をすること。
大人には絶対迷惑をかけない。
そんな大人の顔色を伺うことを前提とした、教育方針の中、いつしか無条件の愛情があるということを忘れてしまっていた主人公。
自分の存在意義もわからない孤独の中で出会った存在はまさに運命的・・
ともいえたのでしょう・・
立った一匹の猫の存在・・
でも、彼にとっては命ある物の存在・・
自身を必要としてくれる存在・・
忘れかけていた暖かい命とのふれあい・・
その存在が、今まで閉じ込めていた対人関係が変化していく。
いやがおう・・とでもいうべきか・・
少し強引な時もあれば、優しく手助けしてくれる同級生達の存在・・
最初は戸惑いながらも、その温もりに手を差し伸べ・・
無償の愛というものに気づいていきます。
自分なんかのために・・
これだけのことをしたら、お返しをしなければ・・
彼らは自分に何を求めているのだろう・・
そんな疑念にみちていましたが・・・
人は何かして欲しいから何かをしてあげるわけではない・・
困っている人がいたら助けたい・・・
大事な人だから心配・・
そこに、何かのお返しなんてものを求めてはいないのです。
勿論、それ相応のお礼はすべきですが、それは義務ではなく、有難うと思える感謝の気持ちにより行うべき行動
そんなことすら忘れてしまっていた主人公ですが・・
喧嘩をしみたり・・
今までいえなかった家庭の事情を笑って話せるようになったり・・
今の自分はどういう状態で、何と向き合わなければいけないのか・・・
今まで見向きもしなかったこと・・
出来なかったとことへと向き合います・・。
それは全て、一匹の猫、ミィがもたらしてくれた奇跡・・
彼が戸惑い、行動すべき勇気ある一歩を踏み出せずにいたとき、ミィは彼の気持ちを察したように行動をしてくれます。
友達を呼び止めるような仕草をしてみたり、勇気をだせといっているかのように一声彼に向けて鳴いてみたり・・
彼はミィのことが大切で、ミィも彼のことを特別に思っていて・・
それは、普通の人とペットの領域を超えた深い繋がりをみせていきます。
そうして、主人公は少しづつ成長していくのですが・・
気がつけば、ミィがいるから大丈夫・・
ミィがいてくれたから・・
彼自身無自覚のうちに、ミィがいなければ何もできない・・
そんな依存性を持ち始めている自身に気づいたりもして・・
そんな中、変化は彼自身だけではなく友達にも・・
今までは、ずっと少年の成長を描いてきましたが、周りのことに目を向けられるようになり初めてからは・・
そう、少年少女らしい恋の話に・・
最初は、孤立している彼が心配で何かしてあげたい・・
そんな思いだけだったろうけれど、彼との心のふれあいを深めていくうち、友情以上の感情が芽生えてくるヒロイン・・
最初は、その気持ちが何なのか、ただ、彼が向けてくれる笑顔が嬉しくて、彼の飼っている猫を通しての触れ合いが嬉しくて・・
無意識に、自分以外の女性、自分よりも美人で気遣いができて、自分の知らない間に主人公との交流を深めている女友達に嫉妬心抱くようになり・・
彼の彼女に向けられる感謝の言葉が嬉しくて、胸から溢れそうになる・・
そこで初めて彼女は自身の気持ちに気づいて・・・
なんてお話があったり、友達の過去・・
大事な家族を失って悲しみを抱えているのは主人公だけじゃないこと・・
助けられているばかりじゃない、自分も人の手助けになれているのだろうか・・
そんなことに気が付いた主人公の周りの風景は、本当に大きく変化していき・・
さあ、これからは恋話な展開も出てくるのかな~
という所にて、なぜか5巻で連載がストップ~?
それ以降の巻数の情報が一切出てこない~~
という、状態に~
連載休止?
それとも打ち切り?
情報がネット上でにていっさい出てこないのが悲しいのですが・・
とある少女漫画みたく、数年後にて続きが出て完結~
と、なるといいのですが・・
冒頭の大人になった主人公と一緒にいる女性が、誰?
女友達のどっちかなのかな?
と、本当に気になる所なので、続きが出て欲しいな・・
と、秘かに思わずにはいられません。
本当にイイ作品なので・・。
本気で、命を大切さを教えてくれる作品かな・・
なんて思いました・・♪
最近の若い子は、自分に共感を得られる漫画が、学びを得られる作品だと思いこんでいる子が少なくないようですが・・
本当の学びって、自分の知らないこと、自分とは違う価値観や視点あることの発見こそが学びなんだ・・
てことに、気づいて欲しいな~
と、思いました。
まあ、共感できるのも凄く大事ですけれどね。
共感以外の発見あってこそ、気づきが増えて人間成長できるものなので・・。
そういう意味では、この主人公共感持てる所と持てない所の両方あるからよい学びになるのかも・・。
そして、そんな主人公に対してどんな風に接すればよいのか・・
てのも、周りの対応も色々教えてくれていいな~
と、思います。
まあ、何はともあれ、小さな命を預かる責任と、人が独立して生きる姿・
それには、きちんとした友情を築き上げること・・
又、本当の友情とはどういうものなのか・・
という物を教えてくれる作品かな~
と、思います。
保護猫を飼われている方、生きることが不器用な方に凄くお勧めかと思います♪
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